RUDRA “Enemy Of Duality”

RUDRA “Enemy Of Duality”

販売価格: 1,500円(税込)

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"このアートマンはブラフマンである"

"滅することも、生じることもない。繋縛もなく、修行するものもいない。まことに解脱しているものもいない。これが絶対の真理なのだ"

古来から数多枝分かれしながら深化を続けたインド思想には、実践修行のヨーガと密接な関係を持ち、宇宙の根本原理として精神原理(プルシャ)と物質原理(プラクリティ)のふたつを立てる二元論によって現象世界を理論的に説明するサーンキヤ学派という流れもある。けれども、インド思想の主流をかたちづくったのはヴェーダーンタ哲学。そのヴェーダーンタ学派一名高いシャンカラ(8世紀)が樹立したのが幻影主義的一元論であり、かの有名な不二一元論(アドヴァイタ)である。けれどもその思想の根源は紀元前に記されたウパニシャッド文献群にある。その中のひとつ、古ウパニシャッド後期に分類される『マーンドゥーキヤ・ウパニシャッド』ではすでに梵我一如に触れられており、聖音オームを扱い、宇宙の根本原理であるブラフマン(梵)と、個人の本体であるアートマン(我)とは究極的に同一であることが簡潔に述べられている。
さらに、シャンカラの師であるゴービンダのさらに師である極初期のヴェーダーンタ学派にガウダパーダ(7世紀)という哲学者がいる。その彼が編纂したと伝えられるのが、4章から成る『マーンドゥーキヤ頌』。現存する独立の著作の中で初めて不二一元論に触れているということでインド思想史上重要視されている文献である。
第1章では、『マーンドゥーキヤ・ウパニシャッド』に説かれた聖音オームを全世界とし、ブラフマン、アートマンと同一視。また、4つの意識状態(覚醒、夢眠、熟睡、そして超越した第4の状態)を比較し、AUMを構成する音要素と重ね合わせて説明。
第2章では、我々が夢の中で経験する事物が虚妄であるように、覚醒時に経験する現象世界も同様に虚妄であると説く。
第3章では、大我(ブラフマン)を虚空に、個我(アートマン)を瓶の中の空間になぞらえ、両者が本来不二であることを論じる。
第4章では、一切の現象は識が転変して仮に現れたものにすぎない。つまり現象世界は実在しない虚妄であるとして、一切万有の不生不滅を論じ、因果を否定する。
*中村元、湯田豊等その筋の哲学者や研究者たちの著述を参考にしました。

今回の『Enemy Of Duality』というアルバムは、伝統的なヴェーダーンタに深い興味を示すRUDRAらしく、『マーンドゥーキヤ・ウパニシャッド』で示されるノンデュアリズム(非二元)をテーマとし、不二一元論への道を開くこととなったガウダパーダの『マーンドゥーキヤ頌』に着想を得て、詩句を引用しながらその趣旨を明瞭にしているのである。
なお、『マーンドゥーキヤ頌』の中心となるテーマは不生起説(Ajativada)と実践の無触ヨーガ(Asparsayoga)だということだが、『Enemy Of Duality』に収録されている楽曲の頭文字を並べるとASPARSHAとなることも附加ておく。
また、前作で見せた神妙な空気を醸し出す大作志向(6曲で61分)から一転、今作は8曲で48分と比較的コンパクトに全体をまとめてきた。しかし、楽曲は現象界の幻影を打ち消すかのように激しく打ちつけ切り裂く。さらには、インディアン・パーカッション・アンサンブル、タブラ、シタール、インディアン・フルート、ディデュリドゥなど、これまでより生楽器の使用頻度と種類が増え、クラシカル・ヴォーカルも挿入することで、意識はあらゆる状態に調律されてゆく。そして時の流れをも忘れたその果に、アートマンはブラフマンであるというすべてを超越したところにたどり着ける……そんな日があなたにも訪れるかもしれない。

オーム それらは幻影 二元はない
オーム すべてを超越して第4の状態へ
オーム 不生不滅 平和と祝福
オーム ……ルドラ!

2016年発表
スリップケース付き
500枚限定

収録曲
01.Abating the Firebrand 6:19  
02.Slay the Demons of Duality 4:44  
03.Perception Apparent 5:46  
04.Acosmic Self 5:12  
05.Root of Misapprehension 5:28  
06.Seer of All 4:53  
07.Hermit in Nididhyasana 6:40  
08.Ancient Fourth 9:24

サンプル動画は「Ancient Fourth」

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