海青(Hai Qing) "肉蛋蛋(The Flesh)" サイン入り

海青(Hai Qing) "肉蛋蛋(The Flesh)" サイン入り

販売価格: 2,100円(税込)

最後の砦の良心は純粋ゆえに染まりやすく従順
欲望が溢れ膨れ上がった現代社会において
脳(The Flesh)の発する甘い誘惑に心乱されず
良心を美しいまま保ち続けることはできるか

1979年に内モンゴル/南モンゴルのシリンゴル盟アバグ旗で生まれた海青(Hai Qing)は、10歳になる前からクラシック・ギターに触れ、10歳で喉歌を習い伝統音楽に携わり始めた。
けれども、1997年にフフホト市へ移ってからは、中国ロックの父、崔健(Cui Jian)のみならず、PINK FLOYD、NIRVANA、DIRE STRAITSといった英米のロックにすっかり心を奪われていく。
2002年頃になると、音楽を続けていく確固たる意思を持った海青はさらに見聞を広めるべく、中国本土の上海や北京といった都市部へ出てきてバンドの一員として音楽活動を始めるようになる。
けれども、やがてそれらのバンドも解散。2015年。これを機に、自分で曲作りを始めてみたところ、それまで作曲を行ってこなかった反動だろうか、次々とメロディが浮かび、作曲意欲は留まるところを知らない状態になっていく。
2017年。海青は身近なところからメンバーを集め、『肉蛋蛋(The Flesh)』を発表。これは彼にとって初となる自分自身のアルバムとなった。

本作は彼が上海在住時に書き上げたアルバムであり、「あのまま内モンゴルの自然に囲まれて生活していたら生まれなかった作品」という発言から生活環境の変化が大きく影響している。さらには、「聖書を読んだ」ことによってテーマが決定づけられたと言う。
それは、"Brain VS Conscience"。つまり"脳と良心の葛藤"をテーマにしている。
アルバム・タイトルになっている"The Flesh"とは肉体そのものを示すのではなく、無意識下の精神、感情、意思といった働きのことで、ここでは、総括して「脳」としている。海青によれば、そのような脳が行う"判断"に対し、最終的には良心がその行動を"決断"すると言う。
脳が下した判断がすべて正しく道理にかなっていれば問題ないだろうが、そこには邪と欲望が少なからず紛れ込んでしまうのが人という生き物であり、いかなる者でも"脳/The Flesh"の甘い囁きに良心は従順になりがちなのである。さらに本作のテーマを簡略にするならば、"常に自己の中で発生する誘惑に対し、いかにして打ち勝つのか"ということになるだろうか。
海青自身も、一体どのように"良心"をもって"脳/The Flesh"を克服できるのか、その答えを探し続けているという。

さて、そんな奥深いテーマを扱う『肉蛋蛋(The Flesh)』の制作に関わったメンバーを紹介しておく。
ヴォーカル兼ギターでフロントマンを務める海青(Hai Qing)を筆頭に、ギタリストの李星(Li Xing)、ドラマーの邓博宇(Deng Boyu)、そして笛子、竹製サックス、ディジュリドゥなどの管楽器を扱う老丹(Lao Dan)の3名はアヴァンギャルドでインプロヴィゼーション色の強いRED SCARFのメンバー。なお、老丹は、インプロヴィゼーション、アヴァンギャルド・ジャズ、伝統音楽など枠組みを超えて活動するソロ・ミュージシャンでもある。
そしてそんな彼らを中心に、周りを固めるのは、笙を担当する张梦(Zhang Meng)、ベーシストの杜平(Du Ping)、内モンゴル/南モンゴルでジャズのビッグバンドに在籍している管楽器奏者の王星(Wang Xing)と布日(Bu Ri)。さらにDLBというジャズ・バンドからダブルベースを担当する王旭波(Wang Xubo)といった布陣だ。

ここで聴かれる音楽は、KING CRIMSON的なヘヴィネスやカオス、GONG(デヴィッド・アレン)のような実験的要素が垣間見れるだけではなく、サイケデリックでエクスペリメンタル、さらに民族音楽の要素まで加わって奇っ怪な万華鏡の如き変化をみせていく。
けれども問題はジャンル云々ではない。海青はこれといった狙いを定めずしてこのサウンドを作り上げている。留意すべきは、無意識下へ誘導するような老丹の管楽器群。ヘヴィに粘つくギター・リフはその深層心理にへばりつく邪な気持ち。さらに各楽器が渾然一体となって生み出される混沌とインプロヴィゼーションはむき出しの粗野な本能を表しているのではないのか。はたして我々の心もとない良心はそれらを正しい方向へ導けるだろうか。その確信の持てない不信感は、怪しげで不安な雰囲気となって各曲を包み込んでいる。
ただし、アルバムの後半はうって変わってフォーキーで牧歌的な曲が続き、白昼夢のような世界に聴く者を閉じ込めたままに作品は幕を閉じるのである。

アジアのバンドの音源が聴けるネットラジオ「Cinta KecilのASIAN ROCK RISING vol.98」にて「Stood Up/ 放鴿子」を紹介。更に詳しい情報をお伝えしてます。
YouTubeでの視聴は こちら
YouTube上での番組アーカイヴは こちら

2017年発表

収録曲
01.The Flesh/肉蛋蛋 09:00
02.Stood Up/ 放鴿子 05:53
03.Make Up/編造 06:55
04.Magician/魔術師 07:26
05.Obsession/著魔 06:16
06.Rain Season/梅雨季 03:20
07.Chasing After Wind/捕風 04:24
08.Four Season Song/四季歌 04:55
09.The Feast/筵席 06:38

サンプルは「Magician/魔術師」のライヴ映像
https://www.youtube.com/watch?v=i0A8fv4QS8o

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