EATLIZ "Teasing Nature" CD+DVD

EATLIZ "Teasing Nature" CD+DVD

販売価格: 1,900円(税込)

商品詳細

複雑で突飛な展開の楽曲を、独自の怪しいポップさで、洗練された姿に仕上げる能力が卓越している女性ヴォーカリストを擁するイスラエルのプログレッシヴ/オルタナティヴ・ロック・バンド。デビュー・アルバムはメタル・エッジなリフも登場していましたが、今作はそのようなヘヴィな要素はほとんど影を潜めています。しかし、一見ポップに聞こえる楽曲が実は風変わりな狂気をはらんでおり、十分に大脳新皮質を刺激してくれます。
プログレッシヴな感性を持ったバンドが好きな方はとりあえず聴いておいて欲しいバンド。

付属のDVDは2009年に行われたライブを数台のカメラを使用して撮影、編集された見応えのある映像。ボーナス特典としてバンドの特異性を見事に表し、各地で高評価を得たPV 'Hey'、ヘヴィなアレンジで格好いいビヨークのカヴァーをはじめ、4曲を収録。

DVDはPAL方式/リージョン2です。
パソコンやリージョンフリーのDVDプレイヤーでご覧ください。

収録曲
01.Your House 3:51
02.Zoo 3:26
03.Berlin 2:49
04.O.K 3:40
05.Falling Up 4:53
06.Got It 3:04
07.Lose This Child 3:36
08.Nine 3:33
09.Voice Over 3:56
10.Goldie 3:59
11.Tears 3:46
12.Mystical Lady 4:29

DVD
01.Lose This Child 02.Hey
03.Violently Delicate 04.Zoo
05.Food Fighters 06.Attractive
07.No Feelings 08.Bolsheviks
09.Your House 10.Sunshine
11.Be Invisible 12.Voice Over
Bonus video track
01.Hey 02.Attractive 03.Fire 04.Army Of Me(Bjork cover)

以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
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イスラエルは、世界史にとって重要な場所のひとつであり、素晴らしい文化遺産が存在していることでも知られているが、国内最大の都市であるテルアビブは現代的な要素も併せ持っている。

そんなイスラエルのバンドと言えば、メタル・ファンにはORPHANED LANDやSALEM、プログレ・ファンにはROCKFOUR、ZINGALE、SHESHET、TRESPASSなどを始めとして、マニアの心を捉えるバンドが多く存在しているが、そのセンスの高さには驚かされるばかりだ。

今回はそんなイスラエルのバンドの中でもモダンで洒落ていて、なおかつ幅広いロック・マニア層を唸らせるバンド、EATLIZを紹介する。

結成は2001年。 数多のメンバー・チェンジを経て、現在のメンバーは Lee Triffon(ヴォーカル)、Guy Ben Shetrit(ギター)、Amit Erez(ギター)、Or Bahir(ギター)、Hadar Green(ベース)、Omry Hanegby(ドラム)という女性ヴォーカリストを有する6人編成。メンバーに話を伺ってみたところ、 Guy Ben Shetritと Omry Hanegbyが在籍していたMATBUCHAという90年代後半に活動していたバンドが基板になっているようだ。影響を受けたのはPIXIES、Jeff Backley、RADIOHEAD、LED ZEPPELIN、VELVET UNDERGROUND、MR.BUNGLE、Elliot Smith、MEW、MELVINSなど。彼らはこれまでに、2005年にデビュー・アルバム『Violently Delicate』、2009年にEP『Delicately Violent』、そして2010年の年末にセカンド・フル・アルバム『Teasing Nature』を発表してきた。

『Violently Delicate』はプログレッシヴなオルタナティブ・ロックで、メタルエッジなリフもあれば、サーフ、アラビック、フォーク、ジャズ、パワーポップまで何でもありというハチャメチャな音楽……と言いたいところだけれど、実際のところ、とても奇妙な構成の音楽を洗練されたセンスでポップに聞かせてしまう。

また、アルバムからはストップモーションと2D、3Dを駆使した‘Attractive’、そして3Dアニメーションで‘Hey’という曲のビデオクリップが製作されているが、どちらも想像力を刺激する芸術性の高い作品で、多くの賞を受賞することにより、その名は国外にも知られることになる。

2010年になると、バンドは国内でZAPPA PLAYS ZAPPAやPORCUPINE TREEのオープニングを務めたり、ヨーロッパ・ツアーも敢行する等のライブ活動を続けながらもアルバム制作を進めており、年末には待望の最新作『Teasing Nature』を発表する。

この『Teasing Nature』は、『Violently Delicate』にあったような雑多な要素やメタルエッジなリフはかなり影を潜めている。多彩な輝きを放っていたのが前作とするならば、今作はつや消しブラックとも言える落ち着きと気品を醸し出していると言える。 それでもほんのりとダークでヒネクレた楽曲を、そうとは意識されないように聞かせてしまう手法は相変わらずなのだが。

そのサウンド変化について以下のようにメンバーは語ってくれた。
Lee Triffon(ヴォーカル) は、「今回は、また違った観点からバンドを見つめているような感じね。『Violently Delicate』はEATLIZの歴史において、とても慌ただしい期間だったから、あんな風に多様なエッジがアルバムに反映されていた。そして『Teasing Nature』は、メンバーの成長や、それに伴うバンドとしての安定感から生まれたもので、同じ人間、バンドが創ったものだけど、より洗練されて精密さが出ているわね。」
そしてOr Bahir(ギター)は、「 アレンジの初期段階から、これは我々がやってきた今までの感じとは別の物になるというのは明白だった。『Violently Delicate』は3〜5年間に渡って書かれた曲を集めたアルバムなんだけど、今作は1年。より集中してメンバー同士のコミュニケーションを取りながら出来たものなんだ。」

今回のアルバムからはメンバーが特に気に入っているという‘Lose This Child‘という曲がビデオ・クリップになっているが、早朝の限られた時間に、ストップモーション・アニメーションを使用して浜辺のサンド・アートを動かすというなんとも手の込んだ作風で、これまた芸術的な映像作品となっている。彼らのビデオ・クリップはYouTubeで閲覧可能となっているので、是非ご覧になっていただきたい。

またひとつ、ライトなロック・ファンからディープでマニアックなロック・ファンまでをも魅了できる才能を持った芸術性の高いバンドがイスラエルから登場してきた。EATLIZは3月下旬から4月上旬にかけてアメリカ・ツアーに出る。このバンドが世界規模で話題にあがる日もそうは遠くないはずだ。
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