EKOVE EFRITS "Conceptual Horizon"

EKOVE EFRITS "Conceptual Horizon"

販売価格: 1,300円(税込)

鬱々と哭いてるぜ…シネマティックに迫る音像が内なる心に語りかけてくるイランのCount De Efritによるお一人様Depressive/Ambient doom/ Post-Black Metal、EKOVE EFRITS。ついに芸術と呼べる高みへと足を踏み入れるサード・アルバム。
自己を見つめ、内へと内へと突き進み、さらに自己を見つめる。地平の向こう側へと到達するために。

限定500枚。
2011年リリースの3枚目。

収録曲
01.Unmeaning Circle 5:12
02.Faceless Moments 6:54
03.All That We Lost 6:05
04.A Celebration for Sorrow 8:23
05.I Just Wish… 6:24
06.I Walk Into Darkness 2:34
07.Hills of Ashes 5:42
08.We Can Fly Once More 6:14
09.Floating Energies from Nature 6:14
10.Eternal Wounds 6:02
11.Dreamy Painting 4:41

以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
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薄れ行く金木犀の香りを惜しみながらも、埋もれた記憶を探り、肩越しに哀愁を漂わせながら遠い目をして歩く事が密やかな楽しみだと思い込みたい自分がいる。しかし、実際のところは、知らず知らずのうちに10月も半ばに差し掛かり、今年もただ漫然と過ごした日々を悔い、うだつが上がらない状態をニヒルぶっているだけだと気づかされる秋という季節の罠。

それはそうと、四季が明確な日本では各季節に魔法のような効果がある。秋ならば、食欲や運動といった肉体的な動きが推奨されるが、一方で読書や深く思考するに良い季節というのは間違いない。

そして今回ご紹介させていただくのは、内省し、沈思黙考するイランのCount De Efritによるワンマン・バンド、EKOVE EFRITSだ。

自己の音楽性を見出すためにCount De Efritは2001年頃から数年に渡って、試行錯誤してきたのだが、2005年になってようやくEKOVE EFRITSとして動き出す。その後も数本のデモを発表していくが、バンドの名が認知し始められたのは2008年のファースト・アルバム『Suicidal Rebirth』からだった。ブラック・メタルを基本として、鬱々としたゴシック的な要素を加味した作品で、マニアたちはイランから将来性のある才能を持ったバンドの出現に驚きを持って迎えられていた。一方、制作者のCount De Efritにとっては、当時の自分を取り巻く状況、悲しみや闇など経験を通して心の深い部分から沸き上がってくるものを記録したという意味でかなり思い入れがあるようだ。

続く2010年のセカンド・アルバム『Hypermnesia』は、打って変わってメタリックな要素がほとんどない、悲壮感の漂う実験的でほの暗いクラシカルなアンビエント作品となった。これについて Count De Efritは、前作とは違ったEKOVE EFRITSの、そして自分自身のもう一つの側面を別の方法で表現する必要があったと語っている。彼自身が生み出す音楽は、特定の規則に基づくわけではなく、彼自身が思うまま、感じるままに創作していくという柔軟さがこの作品を形作っているのである。

そして今年、3作目となるアルバム『Conceptual Horizon』が発表となったが、 これまでの経験を凝縮して煮詰めたような充実度で、これがなかなかの話題となっている。本作はメタル的な本来の路線に戻っており、エレクトロニカ、アンビエント、 ドゥーム、ディプレッシヴ、という単語を用いてポスト・ブラック・メタルなどとも表現されているが、深い思考に起因する耽美的で混沌とした大気が映画のサントラ、劇音楽のように徐々に迫り、この身を覆い尽くして飲み込む。感受性の強い方なら己の深層心理を愛撫され溶け出していく様がわかるのではないだろうか。ともかく不思議な効果を持つ作品なのである。

また、Count De Efritはこんな話もしてくれた。
「我々が内に抱える問題の最終的なラインは地平線のそれと同じようなもので、その向こう側には静寂がある。もちろん人は誰しも穏やかで安らいだ状態にありたいはずだ。けれども、その状態に持って行く為にはどの様にして内なる静寂へたどり着くかを理解しなければならない」
このような考えが『Conceptual Horizon』というタイトルに現れているという。

秋の夜は長い。 自己を見つめ、深く深くへと入り込み、その思いあぐねた果てにある地平の向こうへと及ぶ思考の旅へと出かけてみるもの良いだろう。EKOVE EFRITSが導いてくれるはずだ。
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