ISHTAR “Center Of Your Soul”

ISHTAR “Center Of Your Soul”

販売価格: 1,100円(税込)

生じては滅する その存在のすべては
この宇宙の全てを分ち 支え合い 根源を同じくする
初菩提心 真我を悟り 縁起を知り
今を この瞬間を 懸命に生きよ
私たちは 魂の その中核において 結びついている


2013年、DARK MOORの来日公演の前座に登場し、それまでISHTAR(韓国)の存在を意識していなかった観客に強烈な衝撃を与えた稀代の女性シンガーBinnaのロッキン・ソプラノ・ヴォイスとドラマティックな楽曲。

あれから半年、満を持して発表された本EPは、よりオペラティックに、より劇的に、よりエレガントに成熟してゆくその成長過程を克明に捉える。しかし、これはいわば布石であり序章にすぎない。次のフル・アルバムでアジア圏を代表するようなシンフォニック・メタル・バンドとして注目される事が容易に想像できるはずだ。

ヘンデルが作曲したオペラ『リナルド』のアリア「Lascia Ch’io Pianga(私を泣かせてください)」も見事なシンフォニック・ロック・アレンジで収録。

マスタリングはAMBERIAN DAWN、AMORPHIS、KORPIKLAANI、SONATA ARCTICAの作品を手掛けたフィンランドのCHARTMAKERSにて。
アートワークはANGRA、ARCH ENEMY、KAMELOT、MORBID ANGEL等を手掛けてきたGustavo Sazes。

2014年発表。

収録曲
01.Lullaby 1:06
02.Follow The Time 5:12
03.Center Of Your Soul 5:04
04.Lascia Ch’io Pianga 4:31
05.Lascia Ch’io Pianga(インスト・ヴァージョン) 4:30

以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
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2014年6月、EP『Center Of Your Soul』の発売と同時に来日した韓国のシンフォニック・メタル、ISHTAR。最初の来日公演から、DARK MOORのツアーの前座を含めて、わずか1年足らずで3度も訪れたことになる。大々的にISHTARの来日公演が宣伝されることはなかったため、ISHTAR目当ての観客の数は決して多くはなかったと思うが、その劇的な楽曲と、オペラティックな歌唱を見事に聴かせるBinnaのヴォーカリストとしての技量と存在感は圧倒的で、彼らのパフォーマンスを目の当たりにした人は皆、衝撃を受けたはずだ。当然、日本においての彼らの認知度もこの1年で確実にあがっている。

しかし、何故に彼らはここまで詰めたプロモーションを行うのだろうか。その理由のひとつとして、規模の小さい韓国国内だけの市場では今後の活動の限界があるのは当然なのだが、一番の理由は、来年初頭に発売を予定しているセカンド・アルバムに寄せる自信と期待が大きいからなのは間違いない。

今回発表された『Center Of Your Soul』というEPは、そのセカンド・アルバムへメタル・ファン達の注目を促す為のプロモーションであるが、まずはプロダクションからしてこれまでとは違う。彼らは今まで所属していたJUSIN PRODUCTIONを離れ、すべてを自分たちの手で行えるNORU PLANETを独自に設立。レコーディングは韓国国内で行ったが、マスタリングはAMBERIAN DAWN、KORPIKLAANI、SONATA ARCTICA、AMORPHIS等の作品を手掛けてきたフィンランドのCHARTMAKERS。アートワークは、MORBID ANGEL、KAMELOT、ARCH ENEMY、ANGRA等の作品を手掛けたGustavo Sazesによるものだ。もともと、音楽的には世界基準で勝負できる可能性は十分あったが、ここにきて、作品全体を総合的にレベル・アップして世界市場へと歩み出そうとしている。

それでは、その内容はどのようなものなのだろうか。すでに、2011年に発表されたファースト・アルバム『Conquest』から約3年の月日が流れている。昨年伺った彼らの話では、「新曲は、より意匠を凝らしながらもシンプルなものになる」と言っていた。その結果、今回の『Center Of Your Soul』で見せたのは、部分的に単純化しつつも、よりシンフォニックで、オペラティックさを増した劇的な作品であり、さらには技巧的な部分ではない、人の感情に訴えかけてくるなんとも言い難い情緒的なもの。この変化、この感情は一体どこから生み出されているのか。

ギタリストであり、作曲を手掛けるGreyに話を聞いてみた。
「今作の変化は意識的に行った部分と自然に発展していった部分と半々だと思う。2012年は個人的に多くの出来事があって、そういう経験が自分の内面を変える事になったし、これは良い方向での変化だと俺は捉えているんだ。あの時は、自分自身を癒す為に曲を書き始めたんだけど、やるせなさや空虚な気持ちを持った自分と向き合わなくてはいけなかった。その頃から、いくつかのパートを単純化して、さらに美しさに焦点を合わせるようになった。これまで以上にシンプルにしつつも、よりカラフルになるようにね。この変化から生まれた楽曲は己を癒し、また他の誰かをも癒しうると思う」

彼は己と向き合い、心の底から出てくるハーモニーを書き記して組み立てている。今回のEPでは、「Lullaby」というシンフォニックなイントロから始まるが、これはGrey曰く、戦火の中、瀕死の赤子をその胸に抱いて“Lullaby”を歌っている母親をイメージして、その母親の気持ちを壮大なシンフォニーで表現しているという。

また、作詞を担当しているヴォーカリストのBinnaによれば、彼女は、人が持つ喜怒哀楽等の感情、情緒を伝えることを主眼としているという。イントロの「Lullaby」に続く「Follow The Time」では、困難に直面して何をしてもどうしようもならない。そんな時、“時間”だけが癒し、気持ちを鎮めてくれるという内容。そして、その次のEPのタイトルにもなっている「Center Of Your Soul」では、人類は共通した同じ根源から産み落とされ、また、例外なく死んでゆく。そして我々が生を受けている間は、呼吸も、水も、太陽光も、地球上のすべてのものを共有している。つまり、この世界では、人の心の核心においてすべての人が互いに繋がっているんだという話。さらに、これは仏教に根ざしたものから着想を得ており、“共存”と“存在している今この瞬間を生きること”を表しているということだ。

このようにして制作された楽曲は、卓越した演奏技術だけでは生み出すことの不可能な、特別な情緒を醸し出す。バンドが精神的な面でも新たな次元へと足を踏み入れた瞬間だ。Greyは、この3年間で培った信条が今後のISHTARの基盤となり、次作は最高に真心のこもった、“癒し”のある作品になると語ってくれた。すでに私たちも、この『Center Of Your Soul』からその片鱗を感じ取ることができる。

なお、このEPには、ツアーと共演を行ったDARK MOORのヴォーカリスト、Enrik Garciaや、韓国公演の前座を務めたのをきっかけに知り合ったSTRYPERのベーシストTimothy Gainesから、ISHTARに対する賛辞が贈られているのだが、バンドは今後、もっと多くの人たちに認められていくこととなるだろう。

2015年、ISHTARは勝負の時を迎えようとしている。
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サンプル動画は「Follow the Time」のライブ。

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